化学品製造A社 技術部

世界的に増え続ける需要…
ユーザーから求められるより高い品質に応えたい!
超硬合金製バレルライナーで金属コンタミ発生を低減できた訳

電子部品用コンパウンドの製造を行うA社。世界的な需要の高まりによるオーダー増に対応するため、生産機器をフル稼働して対応にあたっていた。

課題

高まる需要と要望により投資コストが増大。社内では不安の声が…

大手化学品メーカーであるA社では、世界的に需要が高まる電子部品用コンパウンドを製造しています。増え続けるユーザーからのオーダーに、A社は生産機器をフル稼働して対応にあたっていました。

そのような状況の中、より安全性の高い電子部品材料を製造するため、ユーザーからコンパウンドの成分に対する更なる要望が入ります。それは、これまで行われていたレベルを遥かに超える、コンパウンド中に含まれる金属成分の低減でした。

二軸押出機での製造において、部材摩耗による金属コンタミはある程度避けられない課題ではありましたが、ユーザーからのニーズの高まりに対応するため、抜本的な対策が求められていました。

バレルを硬質材料で製造できず、原因解決の見通しが立たない…

対策会議の結果、流出対策では限界があるとして、根本にある原因を見直すことにしました。調査の結果、基材製造に使用している二軸押出機のバレル内部の摩耗が、金属成分の発生原因のひとつである可能性が高いことが判明しました。

スクリューエレメントについては、日本タングステンの超硬合金製スクリュ―エレメントを使用することで、金属コンタミの低減に一定の効果があることは既に確認済み。そのことから、相手方のバレルをもっと硬質な材料にすることで、更なる金属コンタミの低減が実現できると考えました。ところが、スクリュ―エレメントより大型のバレルを硬質材料で製造するメーカーがなかなか見つからず、技術部は途方に暮れてしまいました。

課題のポイント

  • 電子部品用コンパウンドに含まれる金属成分を低減したいが、流出対策には限界がある

  • 製造時に発生する金属コンタミを低減するためにバレルを硬質材料にしたいが、製造できるメーカーが見つからない

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